総長さんが甘やかしてくる①(※イラストあり)
わたしから……!?
そんなの、恥ずかしいよ。
「……心臓、爆発しそうです」
「言っただろ。ドキドキさせてやると」
「ずるい……です」
「なぜ」
「わたしばかり、ドキドキしてるの」
やられっぱなしです。
幻さんに、ときめかされるばかりです。
「それはどうかな」
「え?」
「俺も同じくらいドキドキしていると言ったらどうする」
そんなに余裕いっぱいそうに見えるのに……?
「触っても、いいですか」
「ああ」
右手を、そっと幻さんの胸にあてる。
バスローブがはだけていて直視できない。
「あっ……」
上から触れようとしたのに。
手首をつかまれ、中に誘い込まれた。
「どうだ」
「あったかい、です」
「それで?」
「……すごくドキドキしてます」
「同じだろう?」
「はい」