総長さんが甘やかしてくる①(※イラストあり)
「あ……」
そういえば、下着屋のお姉さんの美晴さんが――。
【なんでも相談してね?】
そんなことを言ってくれていたよね。
メールしてみても、いいだろうか……。
でも。
「師匠は、男性ですから。幻さんの気持ちがわたしよりわかるはずです」
「ゲンさん……ってさ。じーさんみたいな呼び方してんのな」
「!?」
「要するに。なにすりゃいいか知りたいんだな?」
「はい」
「保健体育で習ったろ」
「いやっ……授業では、男女の身体の名称や現象や生殖細胞について学んだくらいです。その頃から疑問はありました。どうして男の子の中にあるものが女の子の中ににたどり着き生命が誕生するのかは小学生の頃から未だにわたしの中で謎のままで。イリュージョン……? 愛の力……?」
「…………」
「世の中のカップルや夫婦が愛情を深め合うためにどのような行為に及ぶか、なんて習っていませんし……。なのに、みんなどうやって知るんです?」
「その答えなら無数に思いつくがお前には十年はやそうなハナシだな」
「そんな……! わたしだってあと二年とちょっとで18歳ですからね!」
「嘘だと言ってくれ」