総長さんが甘やかしてくる①(※イラストあり)
タバコを捨てると(俺の前だからか携帯灰皿を取り出した)代わりにガムを口に含んだ燐。
「しゅっぱーつ!」
「このままうちに向かっていいのか?」
「もちろん。今夜は朝まで幻といたい気分だもん」
「…………」
「ねえ、いまの、キュンとしたー?」
「するかよ」
「えー。ユウちゃんに我慢させられてる分、ボクが発散させてあげようか。サービスするよ」
「……ふり落とすぞ」
「やだやだ。怖いな。冗談だって。はあ、ボクもはやく免許欲しいなー」
「なくても乗ってんだろ」
「うん。そうだね。でも来年取れるの小さいやつだし。まあ、ずっと幻の後ろキープできるならそれでもいいけど」
「愁にお前の年言わねえのか」
「言うわけないじゃん。ただでさえ余罪多いのに。ほんとは16になってませーんなんて言えばバイク没収されるよ」