総長さんが甘やかしてくる①(※イラストあり)
「このあと、どーしよっか」
「終電なくなっちゃったね」
キラキラした街。
両手には花。
「あたしの家おいでよ、燐(リン)くん」
「ずるーい。うちの方が近いよ」
「それともホテルに三人で泊まっちゃう?」
ねえ、知ってる?
人の第一印象なんてものは数秒あれば決まっちゃうんだってさ。
だからオレはこの外見を武器に生きる。
「ごめん。もっとお姉さんたちといたいんだけど……ボク、そろそろ帰らなきゃ」
「えー?」
「残念ー。あ、これタク代にして」
また連絡してね、と握らされたのは諭吉さん×人。
――毎度ありがとうございます。