総長さんが甘やかしてくる①(※イラストあり)
「ハッキリ言え」
冷たい声と
冷たい顔
「なんだか、どこかで、必然的な気がして。……さっき総長さんの後ろにのったとき“これは運命なんじゃないか”って、そんなこと考えてしまいました」
笑われてしまうかもしれません。
だけど、本当に、そう思えたんです。
まっすぐに総長さんの目を見る。
「誓います。あなたを裏切らないと。わたしを信じてください」
――涙が、溢れてきそう。
泣くのは嫌いなのに。
弱い自分を見せるのも
涙で同情を誘うのも
好きじゃない――…。
絶対に、泣かない。
信じて欲しい。
このひとに、わたしをわかって欲しい。
「ああ。信じよう」
――優しく微笑む総長さん。