イジワル執事と王太子は伯爵令嬢を惑わせる
キリリシアの女性が国外へ行くことはほとんどないので、オリベスラ語を使うことはまずない。だが王妃には必要という事で言葉の講義を始めてみれば、なんとエレオノーラとポーレットはすでにオリベスラ語を習得していた。エレオノーラはともかく、ポーレットも知っていたのはアディにとっては意外だった。アディも基本くらいは基礎知識として知っているが、問題なく会話をできるほどではない。
というわけで、ただ一人オリベスラ語ができなかったアディは、ルースと一対一でオリベスラ語の勉強をする羽目になってしまったのだ。
「よろしいです。……少し休憩しましょう」
「はい」
はー、と肩の力を抜いて、アディは息をついた。
というわけで、ただ一人オリベスラ語ができなかったアディは、ルースと一対一でオリベスラ語の勉強をする羽目になってしまったのだ。
「よろしいです。……少し休憩しましょう」
「はい」
はー、と肩の力を抜いて、アディは息をついた。