イジワル執事と王太子は伯爵令嬢を惑わせる
「共に教会で学んだ友人です。口も態度も悪い子爵家の次男坊で、しょっちゅう私とは喧嘩ばかりしていました。ホント、憎たらしいんですよ? でも、こちらで働いている兄のために、彼の好きなビスコッティをこっそりと用意する優しいところもあって……?」
思い出しながら話していると、ふいにアディは背後に気配を感じた。何気なく振り向くと、くい、とそのあごを持ち上げられる。
何が起こったのかわからなかった。
気がついた時には、アディの口は塞がれていた。ルースの唇で。
頭が真っ白になったアディは、ルースが離れても動けなかった。そんなアディを、ルースは無表情な顔で見下ろす。
「俺の前で他の男の話をするな」
思い出しながら話していると、ふいにアディは背後に気配を感じた。何気なく振り向くと、くい、とそのあごを持ち上げられる。
何が起こったのかわからなかった。
気がついた時には、アディの口は塞がれていた。ルースの唇で。
頭が真っ白になったアディは、ルースが離れても動けなかった。そんなアディを、ルースは無表情な顔で見下ろす。
「俺の前で他の男の話をするな」