エレディンの乙女と青龍の守護者

短髪の男は「主人に何をする！」と身を割り込ませるようにして飛びこんできた。

「ぅー、、ん！ん！」
一生懸命首を伸ばしても、顔を伸ばそうとしてみても、くちびるが届かない！
「こら、ウェルロイド様から離れろ！」
短髪の男の人に簡単に引き離されてしまう。
まぁ、、どうしても届かない！

「やだ、だめぇ、めがみしゃまのしゅくふくを
おとどけしゅるんでしゅからぁ！」


それでも何とか、しがみついて離されないよう耐えるが、体格差がひどすぎて、祝福のキスは簡単には届かない。
「これはめがみさまからのしゅくふくなのでしゅよ？！」

自分の腕にしがみつき、ボロボロに泣きじゃくりながら訴える幼な子をウェルロイドは両手で抱えた。
呆れてしまうやら、可笑しいやらで、笑いそうになるのを堪えながら、目の高さに持ち上げた。

幼な子は真剣な眼差しで、どうして信じてもらえないのか、と憤り暴れている。

「お前、、そんなに泣いていてはやはりただの幼な子にしか見えぬではないか。

簡単に泣いてはならぬ。


そうだ、わかったか？



いい子だ。」

男の大きな手が小さい子にするように、とんとん、と優しく背中を撫でてくれた。
『やはり幼な子だと思われているのだわ。』