エレディンの乙女と青龍の守護者
幼な子が乙女だと知る由もない者たちは
何故こんなにも、ウェルロイドが
髪を振り乱さんばかりに荒れているのか
理解できないようだ。

『だが理由など断じて口外はできない。
ましてや今は、乙女が行方知れずだという今は、、』
ウェルロイドはくしゃっと髪を掻き上げた。
冴えた深い緑の瞳が光り、騎士を射抜く。
騎士はぶるりと身震いした。
「す、、すぐに!」


騎士は礼を取るなり慌てて部屋を飛び出していく。

『カティナ、
一体どこへー、、』

ウェルロイドもすぐに部屋を後にした。


その頃ー、、
< 110 / 225 >

この作品をシェア

pagetop