エレディンの乙女と青龍の守護者
「し!幼な子よ、声を出さずに。
私の後ろにぴったり隠れているんだよ、いいね?」
優しいけれどはっきりそう言うと羽織っていたマントの背にぐいっと押し込まれた。
男の背にぴったりと背負われる形になった。



「ウェルロイド様!こちらでしたか!」

重なった肌から温もりが染み込むように伝わってくる。

「お探ししました!」


「何事だ?」



マントの重みと暗闇。


聞こえてくる規則的な心音と、重低音の声音も、なぜか心地よく響いてくる。



「は!さきほど急ぎ報告が入りました!」


身体が溶けるように心地よくなっていく。

まぶたが重い。

だめだ、、わたし、、


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