エレディンの乙女と青龍の守護者
「ひかる円だけでは、、
何の確証もー、、!」


「この子が身体に巻きつけている布、
お前もわかっているだろう?

青の宮で乙女のために備えさせている布だ。
違いない、この子は青の宮から来た。

この子は私の元へ降りてきた。

私は乙女降臨の宣言を出す。」
ウェルロイドは落ち着いた声音で言い放った。


カミユは目を見開いたものの、
観念したとばかりに大きく息を吐いた。

「かしこまりました。
決められたら曲げられることのないお方です。
ええ、よく知っております。」

ウェルロイドの深い緑の瞳がふっと緩む。


「それにはまず、女神の祝福を受け取るのが先だ。
この子を、このまま安全に保護し、
女神の祝福を受け取るまでー、

決して黄金宮と赤の宮に漏れてはならない。

宣言はその後だ。」

「心得ております。」
大きく頷いた。





再びその子を背負い、マントで隠す。
落ちないよう、支えてやらねばならなかった。
小さな身体は冷たい。特に足先はひどく冷たい。素足だった。ウェルロイドはそっと包むように手を添える。

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