エレディンの乙女と青龍の守護者
「やられた、、」
ライアスは大きくため息をついた。
今の今まで腕の中にいた娘の姿は跡形も無い。
空になった腕にぐっと力を込める。
彼女の腕輪から青白い光が放たれていた。
そして次の瞬間、娘を掴もうとした腕は空を切り、娘に届くことはなかった。
後には青白い光の残像が残るだけー、、
『青龍、、!』
ライアスは拳を握りしめた。
「シュナイン!」
更に燃え上がるような瞳でシュナインに向かう。
シュナインの方でも目を細め、その思考は娘の行方を探っているようだ。
「娘は奪われた!我らもこうしている場合ではあるまい!」
黄金の輝きがすぅっと空へ飛び上がった。
「ちょうど良い。しかと贖え。」
どん、と轟音がして光の塊が一気にライアスの赤い壁に襲いかかる。