エレディンの乙女と青龍の守護者
「でも、、おかしいんです。」
「?」
カティナのその手は額に触れている。
「赤獅子の、守護者の印も浮かんでいなくて、、」
「どういうことだ?」
カティナが瞳を上げた。
「突然抱き上げられて、乙女だと知られてしまったんです。服はその時に破れー、、あの時、
確かに唇を塞がれたようでしたのに、、」
大きな茶色い瞳が記憶を辿るように揺れる。
「赤獅子の印は現れなかったんです。」
「口づけを、祝福を許したということか?」