エレディンの乙女と青龍の守護者
21.強引

何の変化も起こらない。

『なぜだ?

何か違うのだろうか?』


手の甲は尚青く光っているが、他に変化は見られない。

再び唇を重ねる。
カティナがびくっと震えた。
「大丈夫だ。」

そっと、今度はやや押しつけるように。

夜の冷気で冷たくなっていた唇に温かさがともっていく。
彼女が漏らした声に、その登り立つ甘い香りに
柔らかな唇を喰む。

今度は向きを変え吸い付くように口づける。




『なぜだ?』

「、、ん、、んん、、っ!」

身をよじり抜け出そうとする彼女の頬に両手を添える。
< 183 / 225 >

この作品をシェア

pagetop