エレディンの乙女と青龍の守護者
、、
「ひゃっ?!」
引き寄せた頬を掴む。
まるで餅のように柔らかい。
「カティナ、貴女には他者を惹きつける何かがあるのだろうか?」
「何のお話でしょうか?」
頬を摘まれたまま、器用に小首を傾げるカティナだ。
ウェルロイドの深い緑の瞳が光った。
「私の隣にいるとの誓い、忘れてはいないな?」
「はい、もちろんですわ。」
「よい。では、」
そう言うなり、ぱっと掴んでいた頬が離され、
ウェルロイドはカミユに向かう。
「何だったんでしょ、、」
カティナは摘まれていた頬を撫でる。今はもうカミユにてきぱきと指示を出しているウェルロイドの横顔に、先ほどのシュナインとのやり取りからの流れを思い起こしていた。
『あの時、私はウェルロイドの隣にいると誓ったのよ。』