エレディンの乙女と青龍の守護者
『あ、そうか、私ね、、、だけど』
「この香りはーー、」
ふと足を止めていた。
一陣の風が舞い上がる。
甘い香りがふわっと広がってきた。
『昨夜の香りだわ!』
「まぁ、、!
あの花畑は、、」
回廊の向こう側に花畑が見える。
その向こうには背の高い石造りの立派な建物が。
その建物は、空が写り込んだように青く、
2、3階くらいの高さから上は円錐形をしている。
きらっと何か光った気がした。
「!昨日私が降りてきたのは、
あそこだったのかしら?!」
一瞬にして昨夜から今までのことが思い出される。
昨日傷ついていたはずの足裏の傷は消えている。
草で切れていたはずの身体にも、傷ひとつない。
『どうしてこの姿に戻れたのかしら?
さっき聞いておけばよかったのに、、
仕方ないわね、後で、』
「カティナ様。」