エレディンの乙女と青龍の守護者
水音が聞こえている。
琥珀色のしきり布の向こうへ声をかける。


「カティナ様。」

「シロカね?」

「はい。
お身体のほうはいかがですか?
こんな簡易な場所で申し訳ありません。」

「いいえ、そんなことないわ!
シロカこそ!怪我をしているのに、、

ありがとう。
おかげで、少し気持ちが落ち着くようよ。」
ほっと溜息が漏れる。
微かに甘い香りが漂う。


「あなたこそ、身体の方は大丈夫なの?
さっき、、強く打ちつけられていたのだから。」

「私の心配など、、」

「よく診てもらって!、、ね?」

「カティナ様はお気になさらないでください。

警護の者が増員でき次第、場所をお移りいただけますので、今しばらくの間だけこちらでご辛抱下さいませ。

お着替えをお持ち致します。」

足音が遠ざかっていく。
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