エレディンの乙女と青龍の守護者
白く細い腕には不釣り合いなほど太く、
そのまま腕からするりと抜けてしまう。
なので、カティナはそれを二の腕のほうまで上げて
つけることにしたのだった。
それは太めの金色のブレスレットで、
一面に青と白のキラキラした石で青龍の模様が
施されていた。
「心配はいらない。
離れていても、何があっても必ず貴女を護る。」
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『離れていても、とは
これがあれば護れる、ということだったのか、、』
ウェルロイドの説明にぼんやりと思う。
「怒っているのか?」
カティナの首はどちらにも動かない。
「神殿までだから屈強な護衛を付ければ
問題は無いだろうと思っていたのが甘かった。
こわい思いをさせて、すまない。」
深い緑の瞳は心配そうにカティナを見るが、
カティナは顔を上げようとしない。