エレディンの乙女と青龍の守護者
「私は断じて乙女を傷つけはしない。
故意に覗くなど、、


はぁ、、」

椅子の背にもたれかかる様に天井を仰ぐ。


その様子に、青龍の守護者もそんな困った顔をするのかと、カティナはつい、吹き出してしまった。




「、、ん?」




やっと顔を上げたカティナが笑った。

なにが可笑しいのか、
あるいは彼女の顔を見られて
良かったというべきか、、

ウェルロイドの表情はますます複雑になる。



笑いが収まると、
カティナはやっと正面からウェルロイドを見た。


「そうだったか、、貴女だとは知らず、
すまなかった。
だが断じて、故意ではなかったのだ。」
青い瞳はまっすぐにカティナを見つめる。

「はい、わかりました。」
カティナは含み笑いだ。
「本当だ。」
ウェルロイドの眉端は困ったように下がる。
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