エレディンの乙女と青龍の守護者
8.柔らかな感触
ウェルロイドの腕には
昨晩の幼な子の姿があった。
手の甲には眩しいほどの青いひかりの円が。
栗色の瞳が何度か瞬きをすると一気に
表情がかげりだした。
お母様が乙女だったなんて、
支えてくれてありがとう、そんなカティナの言葉は
すっかりどこかに引っ込んでしまう。
『まずい。』直感したウェルロイドは
その子を胸にぎゅっと抱きかかえようとした。
そうして俯いた瞬間、
唇に触れた、とても柔らかな感触ーー、、、
一層大きく眼を見張る栗色の瞳には
深い緑の瞳が映る。