ホットホットドリンク
息を吹きかけてホットチョコレートを冷ましていると、寝室から物音がして、扉が開いた。

「んー……おはよー真由」

「おはよう悠斗。もうお昼近いけどね」

「うわーほんとだ。なに飲んでんの?」

「ホットチョコレート」

「いいなー」

「あげないわよ」

「えー」

くああとあくびをしながら頭をかくこの男は、真由の彼氏の悠斗だ。

とろりとした茶色い液体を眺めながら、真由は数ヶ月前のことを思い出す。
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