ホットホットドリンク
先生は言葉はぶっきらぼうだけど、傷つけるようなことは言わない。

そういうところが好き。

長く、男っぽい指が好き。

くせっ毛の黒髪が好き。

目を伏せたときに際立つ長いまつ毛が好き。

毎週、毎週、会う度に、好きなところばかり増えていく。

どれだけ本気で好きと言っているのか、どれだけ緊張して好きだと言っているのか、先生は分かっていない。

でも、それでいいと思っている自分もいる。

ひまりが本気だと先生に伝わったら、先生も本気で答えようとする。告白の、答えを。答え────

ごめんなさい、を。
< 6 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop