溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
「うーん、あと一冊なんだけど……」
頼まれたうちの三冊はすぐに見つかったのに最後の一冊がなかなか見つからなくて、思わずため息が出た。
メモに書かれたファイルナンバーと棚のファイルを照らし合わせても、それだけがなぜか見当たらない。
「どれを探しているんだ?」
諦めて戻ろうかと考えた時、真後ろから声がして振り返ると穂積課長が立っていた。
ドキッとしたのはきっと突然顔を合わせてしまったことに驚いただけで、他意はないはず。
「お……お疲れさまです」
間違って『おはようございます』と言いそうになったほど驚いていたらしく、「お疲れさま」という言葉に引き攣りそうな笑みで応えることしかできなかった。
そんな風にひとりでドギマギしている私に、課長がなにも言わずにゆっくりと近づいてきた。
「なっ、なんですか?」
穂積課長の顔つきがいつも会社で見せているものとはなんだか違うような気がして、思わず一歩後ずさってしまった。
頼まれたうちの三冊はすぐに見つかったのに最後の一冊がなかなか見つからなくて、思わずため息が出た。
メモに書かれたファイルナンバーと棚のファイルを照らし合わせても、それだけがなぜか見当たらない。
「どれを探しているんだ?」
諦めて戻ろうかと考えた時、真後ろから声がして振り返ると穂積課長が立っていた。
ドキッとしたのはきっと突然顔を合わせてしまったことに驚いただけで、他意はないはず。
「お……お疲れさまです」
間違って『おはようございます』と言いそうになったほど驚いていたらしく、「お疲れさま」という言葉に引き攣りそうな笑みで応えることしかできなかった。
そんな風にひとりでドギマギしている私に、課長がなにも言わずにゆっくりと近づいてきた。
「なっ、なんですか?」
穂積課長の顔つきがいつも会社で見せているものとはなんだか違うような気がして、思わず一歩後ずさってしまった。