溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
そこまで考えて、これじゃあまるで穂積課長に会えなくて寂しいと思っているようなものだと気づき、頭をブンブンと振った。


いやいや、違うから! 別に、そういうのじゃないんだって!


そもそも、課長と付き合うことだって快諾したわけじゃない。
なりゆきで、この一週間は話せないままになってしまったけれど、一度ちゃんと話し合いたいと思っていたはず。


それなのに……気がつけば、穂積課長と付き合うことは受け入れているような感じになっている私がいて。
課長と話したい内容も、いつの間にか〝付き合うことについて〟じゃなくて、〝資料室でのこと〟に変わってしまっていた。


「流されちゃダメだと思ってたのに……」


戒めのように呟いた言葉にハッとして、まだ業務時間内だということを思い出す。
たまたま周囲に誰もいなかったからよかったけれど、ちゃんと気を引き締めようと自分自身に言い聞かせてパソコンのディスプレイに意識を集中させた。

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