溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
研究所には、研修の時に一週間だけいたことがある。
根っからの文系の私は、新人研修を担当していた先輩がなにを話しているのか理解できないことが多く、多恵と同じグループじゃなかったら早々に泣いていたかもしれない。
そんな思い出が強いことと、久しぶりに訪れたということ。
なによりも自身の失敗でイベント自体がまともにできなくなるかもしれないという今、押し寄せる不安と緊張に負けてしまいそうで息をするだけで精一杯だった。
「松村部長、さきほどはご無理を言って申し訳ありません。彼女は、部下の青山です」
「あぁ、穂積くん。まったく、君は見かけによらず強引な奴だな」
研究所ではすぐにカンファレンスルームに通され、立ったまま待っていると、松村部長がやって来た。
「図々しいことは承知しております。大変申し訳ありません」
研修の時、何度か顔を合わせたことはあるけれど、面と向かうのは初めてで、緊張がさらに大きくなる。
根っからの文系の私は、新人研修を担当していた先輩がなにを話しているのか理解できないことが多く、多恵と同じグループじゃなかったら早々に泣いていたかもしれない。
そんな思い出が強いことと、久しぶりに訪れたということ。
なによりも自身の失敗でイベント自体がまともにできなくなるかもしれないという今、押し寄せる不安と緊張に負けてしまいそうで息をするだけで精一杯だった。
「松村部長、さきほどはご無理を言って申し訳ありません。彼女は、部下の青山です」
「あぁ、穂積くん。まったく、君は見かけによらず強引な奴だな」
研究所ではすぐにカンファレンスルームに通され、立ったまま待っていると、松村部長がやって来た。
「図々しいことは承知しております。大変申し訳ありません」
研修の時、何度か顔を合わせたことはあるけれど、面と向かうのは初めてで、緊張がさらに大きくなる。