溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
ガールズトークと言えば、きっと穂積課長と私のことに話が及ぶに違いない。
ただ、課長との件に関してはあれ以上のことを話す心構えはまだできていなくて、私は先手を打つように「恭輔くんは元気?」と訊いた。
「元気にしてるよ。って、なんで私の話なのよ? ここでガールズトークするなら、普通は流れ的に莉緒と穂積課長のことでしょ」
「私は、もうこれ以上話せることなんてないし……」
「絶対、まだなにかあるって顔じゃない!」
「な、ないよっ……!」
「えー、怪しいなぁ」
鋭い多恵から逃げるように、運ばれていたばかりのレモンサワーのグラスに口をつける。
氷に浸かっていた液体が喉から胃に流れていくと、胸がきゅうっと冷えた。
「今はなにも言えることはないってば! なにかあれば、そのうちまた報告するから!」
「仕方ない。今日のところは諦めるわ」
必死に平静を装っていることは、きっと見透かされているだろう。
それなのに、彼女は思っていたよりもすんなりと引き下がってくれたから、胸を撫で下ろした。
ただ、課長との件に関してはあれ以上のことを話す心構えはまだできていなくて、私は先手を打つように「恭輔くんは元気?」と訊いた。
「元気にしてるよ。って、なんで私の話なのよ? ここでガールズトークするなら、普通は流れ的に莉緒と穂積課長のことでしょ」
「私は、もうこれ以上話せることなんてないし……」
「絶対、まだなにかあるって顔じゃない!」
「な、ないよっ……!」
「えー、怪しいなぁ」
鋭い多恵から逃げるように、運ばれていたばかりのレモンサワーのグラスに口をつける。
氷に浸かっていた液体が喉から胃に流れていくと、胸がきゅうっと冷えた。
「今はなにも言えることはないってば! なにかあれば、そのうちまた報告するから!」
「仕方ない。今日のところは諦めるわ」
必死に平静を装っていることは、きっと見透かされているだろう。
それなのに、彼女は思っていたよりもすんなりと引き下がってくれたから、胸を撫で下ろした。