溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
ぼんやりしていると穂積課長の顔が近づいてきて、そのままあっさりと唇を奪われた。
触れるだけのキスなのに、不意打ちだったせいか拍動が速くなっていく。
「もっと温めてよ」
低く甘い声音が、鼓膜をくすぐってくる。
唇の端を上げた笑みは実に蠱惑的で、胸が掴まれたように苦しくなった。
ゆっくりと腰に回された手で、抱き寄せられる。
課長に抱き着いていたはずなのに、いつの間にか抱きしめられていた。
大きくて骨ばった手に、力強い腕。
見かけよりも逞しい胸板に、すっかり覚えてしまった香り。
「ずるいです、課長……」
簡単に翻弄されてしまう私は、もう穂積課長の虜だ。
「ずるいのは莉緒だろ?」
「え?」
「あんなに可愛いことをするなんて反則だ」
どこか困ったように、わずかに眉を下げて。
だけど、幸せだと言いたげな甘やかな瞳で、優しく優しく微笑まれる。
やっぱり、課長の方がずるいよ……。
ほんの少しだけ悔しくなったけれど、その顔を見ていると不満を唱える一言のための時間すら惜しくなって……。ドキドキするのを隠して、甘えるように課長の胸元に額を寄せた。
触れるだけのキスなのに、不意打ちだったせいか拍動が速くなっていく。
「もっと温めてよ」
低く甘い声音が、鼓膜をくすぐってくる。
唇の端を上げた笑みは実に蠱惑的で、胸が掴まれたように苦しくなった。
ゆっくりと腰に回された手で、抱き寄せられる。
課長に抱き着いていたはずなのに、いつの間にか抱きしめられていた。
大きくて骨ばった手に、力強い腕。
見かけよりも逞しい胸板に、すっかり覚えてしまった香り。
「ずるいです、課長……」
簡単に翻弄されてしまう私は、もう穂積課長の虜だ。
「ずるいのは莉緒だろ?」
「え?」
「あんなに可愛いことをするなんて反則だ」
どこか困ったように、わずかに眉を下げて。
だけど、幸せだと言いたげな甘やかな瞳で、優しく優しく微笑まれる。
やっぱり、課長の方がずるいよ……。
ほんの少しだけ悔しくなったけれど、その顔を見ていると不満を唱える一言のための時間すら惜しくなって……。ドキドキするのを隠して、甘えるように課長の胸元に額を寄せた。