溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
午前中はのんびり過ごして、正午が過ぎた頃にふたりでパスタを作り、仲良く並んで食べた。
私は材料を切っただけだったけれど、穂積課長が味付けをしてくれた生ハムとトマトのパスタは、やっぱり絶品だった。
その間、課長はいろいろなことを話してくれた。
大学進学と同時にひとり暮らしをしていたけれど、女手ひとつで育ててくれたお母様が乳がんを患い、二年ほどは看病のために実家に戻っていたこと。
お母様が無事に完治した一昨年を機に再び実家を出て、このマンションに引っ越してきたこと。
実家を出ることは、お母様の提案だった。
穂積課長は、心配もあってもう少し一緒に暮らすつもりだったのだとか。
「お母様はもう大丈夫なんですか?」
「あぁ。今のところ、再発のリスクは限りなく低いらしい。定期健診とは別に年に一回は健康診断も受けさせてるが、退院してからは普通に旅行にも行ってる」
「よかった……」
心底ホッとした私に、課長は柔らかな笑みを浮かべた。
私は材料を切っただけだったけれど、穂積課長が味付けをしてくれた生ハムとトマトのパスタは、やっぱり絶品だった。
その間、課長はいろいろなことを話してくれた。
大学進学と同時にひとり暮らしをしていたけれど、女手ひとつで育ててくれたお母様が乳がんを患い、二年ほどは看病のために実家に戻っていたこと。
お母様が無事に完治した一昨年を機に再び実家を出て、このマンションに引っ越してきたこと。
実家を出ることは、お母様の提案だった。
穂積課長は、心配もあってもう少し一緒に暮らすつもりだったのだとか。
「お母様はもう大丈夫なんですか?」
「あぁ。今のところ、再発のリスクは限りなく低いらしい。定期健診とは別に年に一回は健康診断も受けさせてるが、退院してからは普通に旅行にも行ってる」
「よかった……」
心底ホッとした私に、課長は柔らかな笑みを浮かべた。