溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
結局、映画もアウトレットモールも持ち越しになってしまったけれど、日が暮れるまでは本当にあっという間だった。
楽しい時間はどうしてこうも過ぎていくのが早いんだろう……と、小さなため息が漏れる。
「そろそろ送っていくよ」
「えっ……」
「どうかした?」
「あ、えっと……ちょっとボーッとしちゃってただけです……」
夕食後、ソファーでぼんやりとしていた私に、穂積課長が怪訝な顔を向けてきた。
曖昧に笑ってごまかしたつもりだったけれど、あまり納得してくれた様子はない。
「そういえば、お鍋美味しかったですね!」
今夜はハンバーグを一緒に作ろうということになって、ふたりで仲良く近所のスーパーに買い出しに行ったものの、なぜか出来上がったのは鶏団子をメインにした寄せ鍋だった。
きっと、課長の家から徒歩五分の距離にあるスーパーまでの道のりで体が冷えてしまったのと、店内のあちこちに【晩ご飯は鍋にしよう!】というポップがたくさんあったせいに違いない。
その話題で話を逸らそうとしたものの、真っ直ぐな視線がそれを許してくれそうになかった。
楽しい時間はどうしてこうも過ぎていくのが早いんだろう……と、小さなため息が漏れる。
「そろそろ送っていくよ」
「えっ……」
「どうかした?」
「あ、えっと……ちょっとボーッとしちゃってただけです……」
夕食後、ソファーでぼんやりとしていた私に、穂積課長が怪訝な顔を向けてきた。
曖昧に笑ってごまかしたつもりだったけれど、あまり納得してくれた様子はない。
「そういえば、お鍋美味しかったですね!」
今夜はハンバーグを一緒に作ろうということになって、ふたりで仲良く近所のスーパーに買い出しに行ったものの、なぜか出来上がったのは鶏団子をメインにした寄せ鍋だった。
きっと、課長の家から徒歩五分の距離にあるスーパーまでの道のりで体が冷えてしまったのと、店内のあちこちに【晩ご飯は鍋にしよう!】というポップがたくさんあったせいに違いない。
その話題で話を逸らそうとしたものの、真っ直ぐな視線がそれを許してくれそうになかった。