溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
「着いたら連絡するって、昨日の電話で言っただろ」
右側から聞こえてくる声には、またしてもため息が混じっている。
呆れ返った様子の穂積課長を見て、「すみません」と零した。
「でも、少しでも早く課長の顔が見たくて……」
ダメ元で言い訳を付け足してみれば、課長が眉を寄せる。
そのすぐあとには、「ばか」と飛んできた。
「今日からしばらくずっと一緒にいられるだろ。それより、風邪でもひいたら映画もドライブも水族館も連れていかないからな」
「……気をつけます」
心配と呆れがない交ぜになった面持ちの穂積課長を前に、私は身を小さくする。
少しの時間を置いて、「でも……」という声が耳に届いた。
「俺も早く莉緒に会いたかったから嬉しいよ」
とびきりの優しい笑顔と、不意打ちの軽いキス。
今日も私を翻弄してくるずるい課長は、さっきの雰囲気とのギャップにドキドキする私の耳元で「五日間よろしく」と囁いた。
右側から聞こえてくる声には、またしてもため息が混じっている。
呆れ返った様子の穂積課長を見て、「すみません」と零した。
「でも、少しでも早く課長の顔が見たくて……」
ダメ元で言い訳を付け足してみれば、課長が眉を寄せる。
そのすぐあとには、「ばか」と飛んできた。
「今日からしばらくずっと一緒にいられるだろ。それより、風邪でもひいたら映画もドライブも水族館も連れていかないからな」
「……気をつけます」
心配と呆れがない交ぜになった面持ちの穂積課長を前に、私は身を小さくする。
少しの時間を置いて、「でも……」という声が耳に届いた。
「俺も早く莉緒に会いたかったから嬉しいよ」
とびきりの優しい笑顔と、不意打ちの軽いキス。
今日も私を翻弄してくるずるい課長は、さっきの雰囲気とのギャップにドキドキする私の耳元で「五日間よろしく」と囁いた。