溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
翌朝、冷蔵庫で一晩を明かしたビールとレモンサワーは、充分すぎるくらいキンキンに冷えていた。
昨夜出番がなかった二本は、今夜こそゆっくり過ごすためにも飲みたい。
「莉緒、年越しそばはどうする?」
「せっかくだから食べませんか? 夕食を軽めにするか、食べずに年越しそばにするか……。どっちがいいですか?」
「それなら、年越しそばを夕飯代わりにして、今夜こそ飲むか」
「じゃあ、今夜は別々にお風呂に入りましょう」
「それは却下」
間髪を容れずに私の提案を跳ねのけた穂積課長を、じっとりとした目で見る。
すると、課長が不服そうに眉をしかめた。
「そんな顔しなくてもいいだろ。今夜は、ベッドに入るまで手は出さないし、風呂のあとは年越しそばを食べて、飲みながら年を明かすようにする」
「……本当ですか?」
疑いの眼差しを向ければ、穂積課長が咳払いをして頷いた。
だけど、たっぷりの沈黙のあとで「莉緒次第かもな」と呟いた課長の声を、私は聞き逃さなかった。
昨夜出番がなかった二本は、今夜こそゆっくり過ごすためにも飲みたい。
「莉緒、年越しそばはどうする?」
「せっかくだから食べませんか? 夕食を軽めにするか、食べずに年越しそばにするか……。どっちがいいですか?」
「それなら、年越しそばを夕飯代わりにして、今夜こそ飲むか」
「じゃあ、今夜は別々にお風呂に入りましょう」
「それは却下」
間髪を容れずに私の提案を跳ねのけた穂積課長を、じっとりとした目で見る。
すると、課長が不服そうに眉をしかめた。
「そんな顔しなくてもいいだろ。今夜は、ベッドに入るまで手は出さないし、風呂のあとは年越しそばを食べて、飲みながら年を明かすようにする」
「……本当ですか?」
疑いの眼差しを向ければ、穂積課長が咳払いをして頷いた。
だけど、たっぷりの沈黙のあとで「莉緒次第かもな」と呟いた課長の声を、私は聞き逃さなかった。