溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
「ベッドに行こうか」
「あの……今日は、しないんじゃ……」
「そんなこと言ってないだろ」
羞恥と戸惑いが混ざり合った顔で穂積課長を見れば、課長がクスリと笑う。
それから、もう一度唇が重ねられた。
「俺は、『今夜は、ベッドに入るまで手は出さない』って言っただけだ」
「え……」
言われて記憶を遡った私は、はたと気づく。
穂積課長は確かにそう言っていた、と。
あの時は、お風呂や年越しそばのこと、そして今夜こそ飲もうという話にばかり気を取られていて、その言葉はうっかりスルーしてしまっていた。
ひとりでグルグル考えていた私を見ている課長が、肩を震わせながらククッと笑った。
「莉緒のことだから俺の思惑に気づいてないんだろうとは思ってたけど、まさかここまで気づかれないとは……」
「さっきは、そこまで考える余裕がなかったんです……」
「それで? 俺の可愛い恋人は、どうしたい?」
からかうような口調なのに、蠱惑的な笑みを向けてくるなんて、穂積課長は本当にずるい。
だけど、課長に見つめられている私の気持ちは、きっと最初から決まっていた。
「あの……今日は、しないんじゃ……」
「そんなこと言ってないだろ」
羞恥と戸惑いが混ざり合った顔で穂積課長を見れば、課長がクスリと笑う。
それから、もう一度唇が重ねられた。
「俺は、『今夜は、ベッドに入るまで手は出さない』って言っただけだ」
「え……」
言われて記憶を遡った私は、はたと気づく。
穂積課長は確かにそう言っていた、と。
あの時は、お風呂や年越しそばのこと、そして今夜こそ飲もうという話にばかり気を取られていて、その言葉はうっかりスルーしてしまっていた。
ひとりでグルグル考えていた私を見ている課長が、肩を震わせながらククッと笑った。
「莉緒のことだから俺の思惑に気づいてないんだろうとは思ってたけど、まさかここまで気づかれないとは……」
「さっきは、そこまで考える余裕がなかったんです……」
「それで? 俺の可愛い恋人は、どうしたい?」
からかうような口調なのに、蠱惑的な笑みを向けてくるなんて、穂積課長は本当にずるい。
だけど、課長に見つめられている私の気持ちは、きっと最初から決まっていた。