溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
翌朝、優しい温もりに包まれながら目を覚ますと、私を見つめていた穂積課長が「あけましておめでとう」と微笑んだ。
まだ覚醒し切っていない思考が、徐々に動き始める。
「あけましておめでとうございます、課長」
日付が変わった瞬間に一緒にいたのに、新年の挨拶を交わさないまま眠ったことを思い出し、心がむずがゆくなった。
そんな私の耳に、「こら」とたしなめるような声が降ってくる。
「課長じゃないだろ」
「あっ……えっと……智明さん」
「よくできました」
子どもを甘やかせるように頭を撫でられ、鼓動がトクンと高鳴る。
課長は、私の額や瞼にくちづけたあと、唇もさらりと奪った。
「初詣の前に、腹ごしらえだな」
「じゃあ、お雑煮の用意をしますね」
「俺も一緒にするよ」
ベッドから下りた穂積課長を横目に、私はシーツに包まりながらもぞもぞとルームウェアを身に纏う。
ふたりで立ったキッチンでは、課長はやっぱり美味しいお雑煮を作ってくれ、私はほとんどアシスタントに徹していた。
まだ覚醒し切っていない思考が、徐々に動き始める。
「あけましておめでとうございます、課長」
日付が変わった瞬間に一緒にいたのに、新年の挨拶を交わさないまま眠ったことを思い出し、心がむずがゆくなった。
そんな私の耳に、「こら」とたしなめるような声が降ってくる。
「課長じゃないだろ」
「あっ……えっと……智明さん」
「よくできました」
子どもを甘やかせるように頭を撫でられ、鼓動がトクンと高鳴る。
課長は、私の額や瞼にくちづけたあと、唇もさらりと奪った。
「初詣の前に、腹ごしらえだな」
「じゃあ、お雑煮の用意をしますね」
「俺も一緒にするよ」
ベッドから下りた穂積課長を横目に、私はシーツに包まりながらもぞもぞとルームウェアを身に纏う。
ふたりで立ったキッチンでは、課長はやっぱり美味しいお雑煮を作ってくれ、私はほとんどアシスタントに徹していた。