溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
穂積課長を部屋に招き入れたあとで、ベッドがグチャグチャのままだったことを思い出す。
だらしないところを見られたと不安になったけれど、課長は片付いていない部屋を見てもなにも言わなかった。
「あのさ……」
話が切り出されたのは、ふたり分のホットコーヒーを淹れた直後のこと。
私は、ローテーブルの上で湯気を漂わせるマグカップに置いていた視線を、左隣にいる穂積課長に向けた。
「田原とは昔付き合ってたけど、今は一切関係ないから。仕事上、たまに話すことくらいはあっても、今後も田原とやり直すつもりもないし、彼女にもあのあときっぱり断ったから」
「でも……田原さんとは三年も付き合ってたんですよね? それに、あんなに美人で仕事もできる女性と付き合ってたのに……」
「どうして莉緒と付き合ったのか、って?」
言い淀んだ私の気持ちを、課長が汲み取ってくれる。
少しだけ悩みながらも小さく頷いて見せると、眉を寄せられてしまった。
だらしないところを見られたと不安になったけれど、課長は片付いていない部屋を見てもなにも言わなかった。
「あのさ……」
話が切り出されたのは、ふたり分のホットコーヒーを淹れた直後のこと。
私は、ローテーブルの上で湯気を漂わせるマグカップに置いていた視線を、左隣にいる穂積課長に向けた。
「田原とは昔付き合ってたけど、今は一切関係ないから。仕事上、たまに話すことくらいはあっても、今後も田原とやり直すつもりもないし、彼女にもあのあときっぱり断ったから」
「でも……田原さんとは三年も付き合ってたんですよね? それに、あんなに美人で仕事もできる女性と付き合ってたのに……」
「どうして莉緒と付き合ったのか、って?」
言い淀んだ私の気持ちを、課長が汲み取ってくれる。
少しだけ悩みながらも小さく頷いて見せると、眉を寄せられてしまった。