溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
「あのとき、連絡できなかったのはこのことがあったからなんだ。莉緒が気にしてるのはわかってたが、さすがに余裕がなくて……」
「そんな……! 私のことなんて……」
「いや……。気持ちの整理がつかなかったとはいえ、連絡しなかった理由を言えなかったから、莉緒にはなにも話せなかったし、不安にさせただろ?」
「そんなこと、気にしないでください。それに、課長はそもそも私のせいで名古屋に行くことになったんですし、それがなければ病院にももっと早くに駆けつけることができましたよね? 私のせいで……」
「そうじゃない」
「でも……!」
「父がそのタイミングで倒れたのはたまたまだし、名古屋に行ったのは俺の意思だった。それに、結果的にそれでイベントは成功したんだし、あのときはああすることが正解だったんだよ」
「課長……」
「父も大事には至らず二日で退院したし、今はもう元気にしてる。だから、莉緒が気にする必要はない」
「よかった……」
穂積課長のお父様が回復されたと聞いて、安堵のため息が漏れる。
心なしか、課長も嬉しそうに見えた。
「そんな……! 私のことなんて……」
「いや……。気持ちの整理がつかなかったとはいえ、連絡しなかった理由を言えなかったから、莉緒にはなにも話せなかったし、不安にさせただろ?」
「そんなこと、気にしないでください。それに、課長はそもそも私のせいで名古屋に行くことになったんですし、それがなければ病院にももっと早くに駆けつけることができましたよね? 私のせいで……」
「そうじゃない」
「でも……!」
「父がそのタイミングで倒れたのはたまたまだし、名古屋に行ったのは俺の意思だった。それに、結果的にそれでイベントは成功したんだし、あのときはああすることが正解だったんだよ」
「課長……」
「父も大事には至らず二日で退院したし、今はもう元気にしてる。だから、莉緒が気にする必要はない」
「よかった……」
穂積課長のお父様が回復されたと聞いて、安堵のため息が漏れる。
心なしか、課長も嬉しそうに見えた。