溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】

「だから、支えられる自信はなくても、智明さんを支えられる人間でありたいと思っています。そうなれるように、努力もします」


強引に迫られて始まった関係で、智明さんの意地悪に恥ずかしかったり戸惑ったりすることもたくさんある。
だけど、そんな彼のことも愛おしいと思える私は、この想いに胸を張れる。


厳しい双眸を前に、緊張はしていたけれど……。眉ひとつ動かさない社長を見ても、不思議と自分の気持ちを伝えることに躊躇はなかった。


「私では力不足だと思います。もしかしたら、智明さんの足を引っ張ってしまうときもあるかもしれません。それでも、いつか社長に認めていただけるように努めます」


真っ直ぐに社長を見つめたあと、「どうか見守っていただけませんでしょうか」と頭を下げた。
押し込めていた不安が込み上げて心臓がバクバクと脈打っていたけれど、意を決してゆっくりと顔を上げる。


すると、私を見つめていた社長は、無言のまま私に視線を縫い留めた。
緊張から嫌な汗がじんわりと滲みかけた時、社長がおもむろに息を吐いた。