溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
「こうえい?」
どの漢字か当てはまるのかピンと来なかったのは、きっとアルコールと理解不能な状況のせい。
「俺が相手で、ってこと」
にやり、口元が緩められる。
綺麗な形をした唇が紡いだ言葉は自信に満ちていて、いつもの穂積課長とは違う口調に戸惑いながらも胸の奥が小さく跳ねた。
そして、ようやくなにを言われているのかということに気づき、さらに数秒遅れて理解が追いついた。
「……すみません。あの、ちょっと意味がわからない、です」
語尾が弱まったのは、目が合った課長が真剣な瞳をしていたから。
他にはなにも映していないのかと思うほどに真っ直ぐで、自然と心を奪われてしまうような眼差し。
あ、本気の顔だ……。
穏やかな穂積課長からは想像できない表情は、仕事中に時々見ることがあったけれど……。
ふたりきりの時に見せられると、迫力がまったく違う。
さっき鼻で笑った人と同一人物だと思えないくらいに〝男〟を見せられて鼓動が跳ね上がり、呼吸を止めてしまいそうだった。
どの漢字か当てはまるのかピンと来なかったのは、きっとアルコールと理解不能な状況のせい。
「俺が相手で、ってこと」
にやり、口元が緩められる。
綺麗な形をした唇が紡いだ言葉は自信に満ちていて、いつもの穂積課長とは違う口調に戸惑いながらも胸の奥が小さく跳ねた。
そして、ようやくなにを言われているのかということに気づき、さらに数秒遅れて理解が追いついた。
「……すみません。あの、ちょっと意味がわからない、です」
語尾が弱まったのは、目が合った課長が真剣な瞳をしていたから。
他にはなにも映していないのかと思うほどに真っ直ぐで、自然と心を奪われてしまうような眼差し。
あ、本気の顔だ……。
穏やかな穂積課長からは想像できない表情は、仕事中に時々見ることがあったけれど……。
ふたりきりの時に見せられると、迫力がまったく違う。
さっき鼻で笑った人と同一人物だと思えないくらいに〝男〟を見せられて鼓動が跳ね上がり、呼吸を止めてしまいそうだった。