溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
「でも、昨日の話もキスしたことも、ちゃんと覚えてるだろ? 覚えてないのは、タクシーに乗る前に話したことだけか」
「私たち、どんなことを話したんですか?」
キスのことを指摘されて鼓動が速くなったけれど、それよりも含みを持たせたような言い方が気になって、思わず食い気味に尋ねていた。
だけど、返されたのは前を見つめている横顔から零された悪戯っぽい笑みだけで、答えをもらえないことを察する。
「さぁな。知りたければ自分で思い出すか、俺が教えたくなるように仕向けてみれば?」
向けられることがないまま、フッと緩められた瞳。
癒し要素なんて微塵もない意地悪な笑顔なのに、その横顔がなんだか色っぽくてドキッとしてしまった。
「課長、キャラが違い過ぎます」
それが悔しくて強がってみたけれど、穂積課長は特に気にする素振りもない。
「それは説明しただろ」
「このこと、私がバラしたらどうするんですか?」
顔色ひとつ変えない姿を見てさらに悔しくなって、少しだけ困らせるつもりで脅してみた。
だけど──。
「私たち、どんなことを話したんですか?」
キスのことを指摘されて鼓動が速くなったけれど、それよりも含みを持たせたような言い方が気になって、思わず食い気味に尋ねていた。
だけど、返されたのは前を見つめている横顔から零された悪戯っぽい笑みだけで、答えをもらえないことを察する。
「さぁな。知りたければ自分で思い出すか、俺が教えたくなるように仕向けてみれば?」
向けられることがないまま、フッと緩められた瞳。
癒し要素なんて微塵もない意地悪な笑顔なのに、その横顔がなんだか色っぽくてドキッとしてしまった。
「課長、キャラが違い過ぎます」
それが悔しくて強がってみたけれど、穂積課長は特に気にする素振りもない。
「それは説明しただろ」
「このこと、私がバラしたらどうするんですか?」
顔色ひとつ変えない姿を見てさらに悔しくなって、少しだけ困らせるつもりで脅してみた。
だけど──。