溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
「だから、そのスタンスは変わらないし、仕事はちゃんとやる。キャラを変えてたってセクハラやパワハラをした覚えはないから、わかってくれる奴はいるだろ」


そんなに上手くいくだろうか。

私なら穂積課長みたいに思える自信すらないけれど、だからこそあっけらかんと言い放つところがすごいと思った。


程なくして、課長が私を見つめてフッと破顔した。
その笑みは今までに何度も見たあの優しい表情と変わらなくて、なぜか胸の奥がキュッとなった。


「そもそも、青山は誰にも言わないよ。そういうこと、人にペラペラ話すような人間じゃない」

「そ、そんなの、わからないですよ」


胸の奥が締めつけられる理由だってまだわからないのに、信頼の眼差しを向けないでほしい。
ついつい強気な言葉が出てしまったのは、きっとそのせいだ。


「わかるよ」


穂積課長が迷うことなく言い切るから、もともと誰にも話すつもりなんてなかったけれど、課長の信頼に応えたいと思ってしまった。

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