溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】
グレーの壁に合わせたような黒く塗られたドアには『OPEN』のプレートが下げられ、まだドアを開けてもいないのに店内からはいい香りが漂ってきている。
それは鰹出汁のような和食を感じさせる匂いで、空いていないはずのお腹がムズムズと刺激されたような気がした。
「いらっしゃいませ。二名さまですか?」
店内に入ると迎えてくれたのは四十代くらいの女性で、カウンターを隔てた厨房からは彼女と同年代であろう男性が「いらっしゃいませ」と笑った。
鼻腔をくすぐる香りは、やっぱりここから外にまで届いていたみたい。
案内されたテーブルは白一色のシンプルで簡素な物だけれど、腰掛けた椅子は後脚と繋がっている前脚部分が少しだけ湾曲していて、体重を前後に掛ければロッキングチェアのように揺れる。
テーブルは白一色でシンプルなのに反し、椅子はテーブルごとに色が違っていて、それぞれパステル系のブルーやイエローといった可愛らしいカラーの物が並んでいた。
それは鰹出汁のような和食を感じさせる匂いで、空いていないはずのお腹がムズムズと刺激されたような気がした。
「いらっしゃいませ。二名さまですか?」
店内に入ると迎えてくれたのは四十代くらいの女性で、カウンターを隔てた厨房からは彼女と同年代であろう男性が「いらっしゃいませ」と笑った。
鼻腔をくすぐる香りは、やっぱりここから外にまで届いていたみたい。
案内されたテーブルは白一色のシンプルで簡素な物だけれど、腰掛けた椅子は後脚と繋がっている前脚部分が少しだけ湾曲していて、体重を前後に掛ければロッキングチェアのように揺れる。
テーブルは白一色でシンプルなのに反し、椅子はテーブルごとに色が違っていて、それぞれパステル系のブルーやイエローといった可愛らしいカラーの物が並んでいた。