君がくれた明日は、七色の光を描いている
「紗矢花、ごめんね邪魔して。話の途中だった?」
「ううん、いいの。たいした話じゃないから」
「そう? じゃあ借りてくね」
アリサが朝陽くんを促すと、彼は私の方へ視線を流して。
ほんの一瞬だけ、視線が結ばれる。
「また後でね」
すれ違いざま、アリサには届かないくらいの小さな声が聞こえた。
遠ざかっていく彼の背中を目で追っていると
「また後でね、だって」
朝陽くんの真似をする陽介が、ニヤニヤ笑っている。
同じ声なものだから、タチが悪い。
「――もう、離れてよ」
陽介を突き飛ばすと、私は自分の教室へ逃げるように入った。
朝陽くんと目が合ったとき。
私は、どんな表情をしていたのだろう――。
「ううん、いいの。たいした話じゃないから」
「そう? じゃあ借りてくね」
アリサが朝陽くんを促すと、彼は私の方へ視線を流して。
ほんの一瞬だけ、視線が結ばれる。
「また後でね」
すれ違いざま、アリサには届かないくらいの小さな声が聞こえた。
遠ざかっていく彼の背中を目で追っていると
「また後でね、だって」
朝陽くんの真似をする陽介が、ニヤニヤ笑っている。
同じ声なものだから、タチが悪い。
「――もう、離れてよ」
陽介を突き飛ばすと、私は自分の教室へ逃げるように入った。
朝陽くんと目が合ったとき。
私は、どんな表情をしていたのだろう――。