君がくれた明日は、七色の光を描いている
*
午後からの授業は選択授業で、私と朝陽くんは美術室へ向かっていた。
音楽・書道・美術とある中で、偶然にも美術を選んでいた私たち。
アリサや陽介は楽器を触るのが好きとかで、音楽を選択しているらしかった。
「紗矢花さ……、少し短くない? スカート」
画材や教科書を手に、二人で階段を上っているとき。
朝陽くんが目を伏せて、頬を若干赤らめつつ指摘してきた。
「え。短いかな?」
私は自分のスカートを見下ろして確認してみた。
当然、丈は膝上の長さだけど、周りの友達もみんな、このくらいの丈が普通なのに。
「女の子は、体冷やすと良くないんでしょ」
「そうなの? 全然考えたことなかった」
「紗矢花の彼氏は大変だろうね。いつも他の男の視線、気にしてなきゃならないんだから」
溜め息混じりにつぶやく朝陽くん。
踊り場の窓から射し込む光が、彼の艶のある髪を明るく染めている。
午後からの授業は選択授業で、私と朝陽くんは美術室へ向かっていた。
音楽・書道・美術とある中で、偶然にも美術を選んでいた私たち。
アリサや陽介は楽器を触るのが好きとかで、音楽を選択しているらしかった。
「紗矢花さ……、少し短くない? スカート」
画材や教科書を手に、二人で階段を上っているとき。
朝陽くんが目を伏せて、頬を若干赤らめつつ指摘してきた。
「え。短いかな?」
私は自分のスカートを見下ろして確認してみた。
当然、丈は膝上の長さだけど、周りの友達もみんな、このくらいの丈が普通なのに。
「女の子は、体冷やすと良くないんでしょ」
「そうなの? 全然考えたことなかった」
「紗矢花の彼氏は大変だろうね。いつも他の男の視線、気にしてなきゃならないんだから」
溜め息混じりにつぶやく朝陽くん。
踊り場の窓から射し込む光が、彼の艶のある髪を明るく染めている。