君がくれた明日は、七色の光を描いている


午後からの授業は選択授業で、私と朝陽くんは美術室へ向かっていた。

音楽・書道・美術とある中で、偶然にも美術を選んでいた私たち。

アリサや陽介は楽器を触るのが好きとかで、音楽を選択しているらしかった。


「紗矢花さ……、少し短くない? スカート」


画材や教科書を手に、二人で階段を上っているとき。
朝陽くんが目を伏せて、頬を若干赤らめつつ指摘してきた。


「え。短いかな?」


私は自分のスカートを見下ろして確認してみた。

当然、丈は膝上の長さだけど、周りの友達もみんな、このくらいの丈が普通なのに。


「女の子は、体冷やすと良くないんでしょ」

「そうなの? 全然考えたことなかった」

「紗矢花の彼氏は大変だろうね。いつも他の男の視線、気にしてなきゃならないんだから」


溜め息混じりにつぶやく朝陽くん。

踊り場の窓から射し込む光が、彼の艶のある髪を明るく染めている。
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