君がくれた明日は、七色の光を描いている
闇の気配
*
ジンと別れ自分の家に向かう途中、スマホをチェックしていると、智也からの不在着信が1件入っていた。
折り返してみると、すぐに聞こえた智也の声。
『紗矢花、今から会えるか?』
「少しだけなら会えないこともないよ。私も話したいことあるし」
『じゃあ、いつもの公園で待ってる』
約束をとりつけ、電話を切る。
わりと近くの公園だったので、私の方が先に着く。
公園の奥にあるベンチに座っていると、5分も待たずに制服姿の智也が現れた。
砂場の脇を通って近づいてくる彼は、くちびるに薄く笑みを乗せている。
「待った?」
「うん。ちょっとね」
「そ、」
智也はためらいもせずに、私のすぐ隣に腰掛けた。
制服越しの腕が微かに触れる。
陽の光の下では蜂蜜色に輝く髪が、夜を迎えた今はその輝きが消え、深い闇の色が混ざっていた。
「何その制服。なんで破れてんの」
長い足を組み、智也は胸元を覗き込んできた。
ジンと別れ自分の家に向かう途中、スマホをチェックしていると、智也からの不在着信が1件入っていた。
折り返してみると、すぐに聞こえた智也の声。
『紗矢花、今から会えるか?』
「少しだけなら会えないこともないよ。私も話したいことあるし」
『じゃあ、いつもの公園で待ってる』
約束をとりつけ、電話を切る。
わりと近くの公園だったので、私の方が先に着く。
公園の奥にあるベンチに座っていると、5分も待たずに制服姿の智也が現れた。
砂場の脇を通って近づいてくる彼は、くちびるに薄く笑みを乗せている。
「待った?」
「うん。ちょっとね」
「そ、」
智也はためらいもせずに、私のすぐ隣に腰掛けた。
制服越しの腕が微かに触れる。
陽の光の下では蜂蜜色に輝く髪が、夜を迎えた今はその輝きが消え、深い闇の色が混ざっていた。
「何その制服。なんで破れてんの」
長い足を組み、智也は胸元を覗き込んできた。