君がくれた明日は、七色の光を描いている
*
あの不気味な手紙が来てから、5日。
智也と別れる期限は、残り2日。
何度も智也を説得して別れる方向に持っていこうとしても、彼は全く聞き入れようとはせず、はぐらかしてばかり。
嫌がらせもエスカレートしてきて、毎日「まだ別れてないの?」とか、嫌味を言われ続けている。
そんな学校生活にもうんざりで、私はなんとか智也が別れてくれる方法を考えているところだった。
せめて、智也が浮気をしている決定的な証拠でも掴めたら……。
*
それは放課後、教室の掃除をしているときだった。
廊下で朝陽くんとアリサが寄り添っている姿が目に入った。
思わずモップを持つ手を止めて、見入ってしまう。
ふわりとしたアリサの髪を撫でる、優しい手つき。
朝陽くんを見上げる、彼女の幸せそうな笑顔。
朝陽くんの表情はここからは見えなかったけれど。本当にアリサを大切に想っていることが伝わってくる。
仲の良い二人の様子を見ていたら。
智也と別れたあと、誰も自分のそばに居てくれる人はいないのだと急に寂しくなってきた。
あの不気味な手紙が来てから、5日。
智也と別れる期限は、残り2日。
何度も智也を説得して別れる方向に持っていこうとしても、彼は全く聞き入れようとはせず、はぐらかしてばかり。
嫌がらせもエスカレートしてきて、毎日「まだ別れてないの?」とか、嫌味を言われ続けている。
そんな学校生活にもうんざりで、私はなんとか智也が別れてくれる方法を考えているところだった。
せめて、智也が浮気をしている決定的な証拠でも掴めたら……。
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それは放課後、教室の掃除をしているときだった。
廊下で朝陽くんとアリサが寄り添っている姿が目に入った。
思わずモップを持つ手を止めて、見入ってしまう。
ふわりとしたアリサの髪を撫でる、優しい手つき。
朝陽くんを見上げる、彼女の幸せそうな笑顔。
朝陽くんの表情はここからは見えなかったけれど。本当にアリサを大切に想っていることが伝わってくる。
仲の良い二人の様子を見ていたら。
智也と別れたあと、誰も自分のそばに居てくれる人はいないのだと急に寂しくなってきた。