あなたが居なくなった日。
第四章 相容れない音色。
やっと始まった楽曲探しは開始直後すぐに終わりを迎えた。
「じゃあ行こうか」
そう言ったのはもちろん新田くん。
そしてこれから向かうのはランチ。
ではない。
すぐに終わりを迎えたばかりに現在の時刻はまだ十時三十分。
ここに来てまだ三十分しか経っていないのだ。
「ここら辺だとどこがオススメ?
なるべくならジャンルを問わずたくさんの譜面が置いてあるところがいいなぁ」
お気楽自由人の新田くんはポンポンと話を進めながら図書室の鍵を閉めている。