あなたが居なくなった日。
ああ。
この驚きは何度目だろう。
新田くんから与えられた驚きに私は大口を開けて固まっている。
ああ、デジャヴ。
私は今朝、同じ表情を見てきたばかりだ。
「女の子がそんな大きな口を開けて仕方ないなぁ」
誰のせいでこうなっているか当の本人は分かっていないのだろうか。
新田くんは心底呆れたような声音でそんなことを言う。
なんだか阿呆らしくすらなってきた。
目の前にいる天才少年は多分何も考えずに己の思うがままに行動している。