あなたが居なくなった日。

あの時間は新田くんにとっても少なからず過ごしやすい時間だったはずだと思うから。

「楓、ありがとう」

「うん?良いってことよ?」

「ってことでさ。

明日はお互いに夜は家族と過ごすだろうけどその前に私と遊ぼう?

せっかくのクリスマスだから何か綺麗なものに触れたいなぁ」

楓のおかげで気持ちが楽になった。

冬休みの間は新田くんの音を聴けないけど、新学期が始まればまた聴けるし。

なんならあと二年と数ヶ月聴くことができるかもだし。

うん。
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