あなたが居なくなった日。
そんなの私たち、少なくとも私には必要ないかな。
だってないもの。
報告するようなことはないし新年の挨拶は一度済ませているし。
「まあいいけど。始まったねぇ、新学期」
「だねぇ」
「なんか三咲って変わったよね?」
「はい?」
我が友はまた唐突になんの話を始めたんだろう?
「うげ、柴じいいるじゃん」
前触れなく方向が変わった話題に視線を移すと校門前には長期休み明け恒例、生徒指導の先生こと柴じいが立っている。
大体の生徒は「明けましておめでとうございます」やら「おはようございます」の挨拶をして難なく通過。