あなたが居なくなった日。
が、何割かの派手めな生徒はまんまとその検問で引っかかっている。
「うげって、大丈夫でしょ。楓は」
「そうだけどさぁ。なーんか苦手なんだよね。あれと一緒。
悪いことしてなくてもパトカーとすれ違う時って緊張したりするじゃん?
あれみたいな感じよ」
その感覚を私は理解できなかった。
でも柴じいの横を通り過ぎる時、こっそりと隣を歩く友を見ると不自然にまでカチコチで、でも柴じいはそんな友には興味がないのか爽やかな笑顔で「今年もよろしくなー!」と声をかけてきていた。
新年一発目の学校は簡単なスケジュールで終わった。
先ずは始業式で校長先生からの有り難いお言葉を頂戴した。
(内容は在り来たりな『勉学に励む・真面目な生活態度』とまあ、新年らしく『挨拶の大切さ』についてだった)