あなたが居なくなった日。
「〜……」
パチパチパチパチ。
終わるとホールを今日一番の拍手が包む。
私は新田くんに操られるように一緒にお辞儀をし、舞台を後にした。
「びっくりしたぁ」
舞台袖に引っ込むとまず胸をなで下ろす。
「ごめんごめん。どうしても一緒に弾きたくなっちゃってさ。
でも、楽しかったでしょ?」
「まあ……。でも、あんなことして大丈夫だったのかな?」
後で先生に怒られはしないだろうか?
「大丈夫。そこはほら、僕の特権でって言うかなんと言うか」